TOUR DE FRANCE 2004


 今年もサイクルスポーツの取材でツールに行ってきました。インタビュー記事が増えたので、「1日1人インタビュー」をモットーにまわったのですが、これがなかなか難しい。ツールはプレスや招待客の数が半端ではないので、話すチャンスがないんです!さらに他のレースなら近づきやすい選手も、ツールとなると緊張感や気合の入れ方が違うので、話しかけにくいっ。ずっと待ってR・エラスにインタビューを試みたのですが、あまりしゃべってくれずボツになってしまいました。ショボ〜ン。でも終わってみれば、私のICレコーダーに録音された数は60件。「なんでこんなバカな質問をしてしまったのだろう?」と自己嫌悪に落ちるもの、「プッ」とつい吹き出してしまうような笑えるもの、「あれも聞けばよかった」と後悔するもの、「へ〜ぇ」と興味深い話など、良いも悪いも全ての思い出が詰まっています。終わってみれば、とてもいい経験になりました。記事になったのは、その一部です。だれこれ?と言う選手のインタビューが多いかも知れませんが、お許しください。
 では、雑誌では書ききれなかったツールの裏話を写真と一緒に紹介します!

 自転車通なら誰もが知っている、M・インデュライン!
91〜95年ツール5勝したスペインの英雄です。これは初日のリエージュで撮ったもの。引退した今も相変わらず人気者で、サイン攻めにあっていました。これ以降、彼の姿を見ることはなかったので、スペインに帰ってしまったのかな?
 ベルギーは北と南で言語や文化が違い、今年のグランデパールになったリエージュは、南部のワロンヌ地方に位置します。このニワトリが、ワロンヌ地方の旗。北部フランドル地方は、ライオンの旗です。ヨーロッパは、地方によって旗が色々あるので、コースを彩る旗でどこの地方かまで分かるんです。どの旗がどの地方か分かると、レースを見るのも楽しいですよ!
 今年のツールで、色々話をしてくれたニコラ・ポルタルです。背が高くて、かっこいい!ニコ様っ。それはさておき、この自転車よーく見てください。他の選手と違うところがあるんですよ。分かりますか?ほとんどの選手が付けていいる何かがついていない。それは、時速や距離を測るスピードメーター。つけない理由は、「走る気力を失ってしまうから」とのこと。でも何キロ走ったか分からないと不安じゃないのかと思いきや、知りたいときはイヤホンで聞くから、いいんだって。意外とナイーブなニコラなのでした。
 チームタイムトライアルのゴール地点になったアラスの街です。これはレース前日、20時半ごろの写真。こんな独特の建物が並んでいてきれいな所なんですが、レース当日はこの広場のほとんどが表彰台やテレビ機材(大きなコンテナー車)で埋まってしまいました。この町に住んでる私の友達の旦那さん(フランス人)は、せっかくの街並みがテレビでは全く映らないし、一般人がレースを見る場所もほとんどなくて、せっかくツールを誘致してもこれじゃ、意味がない!とボヤいていました。期待が大きかっただけに、失望も大きいんでしょうね。アラスは本当はこんなにかわいい街なんですよ。
 第7ステージ、ブルターニュ地方の海岸沿いです。天気が良くて、景色もこのとおりすばらしくってこれは絶好の観戦ポイントだと思ったんですが・・・

この30分後、レースが来る数分前から雨がザーザー降り出し、寒いし風で全身はずぶぬれになるし、大変でした。3時間も前から待っていたこのおじさんは、「あんなに天気が良かったのにこれだよ。君たちが雨を連れてきたんじゃないの」と冗談交じりで話してくれたんですけど。あの実は、私雨女なんです・・・
USポスタルのノバル君です。サイスポを読んでもらうと分かるのですが、彼のことは書いてあっても、顔写真がなかったのでどんな人だろう?と思った人いませんか?この人ですよ。チームTTで、一人遅れてしまった選手です。今年が初めてのツール出場だった彼に、いろいろ話を聞きたかったんですけど、残念ながらチャンスがありませんでした。これから活躍するかもしれないノバル君、覚えておいてくださいね。
 ラルプデュエズの個人タイムトライアルです。緑ステッカーのプレスカーは最初の100選手のみ、各選手に1台だけついて、ゴールまで行くことができました。私たちの車は、偶然にもディディエ・ルースの後ろにつくことができ、ルースーって叫んでいたあの頃を思い出しながら(参照:相棒万里ちゃんの見つめあってるズ)、後ろで応援しつつゴールへ。カメラマンの和田くんに運転してもらい、助手席から撮った写真です。TTだから、選手の顔が分からなくても、出走リストさえあれば誰が次に来るのか分かるので、「ディディエー」コールがものすごかったです。国籍問わず応援できるロードレースって、やっぱりいいな〜と思いました。
 途中、前を走っていた選手を追い抜き、このステージは4分58秒遅れの51位でした。ゴール後、ディディエに話を聞くと、「ホント辛かった。前半のコースは、人が多すぎてちょっと怖かったけど、観客の声援が励みになった」と言ってました。翌日のステージでリタイアしてしまい、ちょっと残念。でも、今季で引退と言われる彼の最後のツールでの勇姿が見られて良かったです。
 最終日パリのパレードの時のリシャール・ビランクです。彼のフロントフォークとステム、タイヤが水玉仕様なの分かりますか?この日のレース時は、フロントフォークとステムが水玉だったんですが、パレードではタイヤも変わっていました。タイヤはレースに間に合わなかったのかな?去年、マビックの人が前日の昼に届いたタイヤに水玉をつけたって言ってたもんな〜。
 

Le Tour de France

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