彼らは一体どうしてこんなに人気があるのか? そして、このチームの行く末は…?
98年ツールの一連のドーピング問題の引き金役となってしまったフェスティナ。それでもこのチームの人気と魅力は決して変わらない。 フェスティナの魅力。それはまるで、小学生の女の子がいきなりジャニーズ系アイドル達に魅せられミーハーに目覚めさせられてしまったかのような、分かりやすく単純でかつ強烈な魅力である。 現在のフェスティナにヴィランクが居ないことは考えられない。リーダー的人物の居ないアイドルグループは惹き付けるものも少ない。しかし、フェスティナ自体が存続することももう分からない。こんな形で、僕たち私たちのアイドルを失うことは悲しい。
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Irlande 前夜祭で終わった 上段;ダブリン・キャッスルでの前夜祭。裏口は超真近で選手を見れるサンクチュアリと化していた。 下段;第2ステージのスタート地点エニスコーティでの王子様。背中にかわいくチーム賞の子ライオンを入れているが、チームの薬物所持の発覚で監督ブリュノー・リュセルが苦しい記者会見を行った翌日である。
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気になったこと…アイルランドで
■ 前夜祭で見た彼は、元気そうに見えなかった。ディアブロではなく、デュフォーである。 フェスティナのフランス人勢がみんなヴィランクにおそろいの銀髪で会場から出てきたのを見た瞬間、なるほど面白い流石だなあと思えたが、その後から続いて出てきたデュフォーの髪はいつもどうりで、ちょっと私を驚かした。何故なら、私はフェスティナの中で、主役(本当はツールの時だけだけど)であるヴィランクと一番仲が良いのはこのデュフォーだと思っていたからである。 今までの予備知識としてその仲の良さっぷりは、「ホテルはいつも二人一緒の部屋」「監督からいいかげん離れろと言われるほど」etc…。97年ツールでも、第14ステージでヴィランクが勝利した時、その1分19秒後れで彼はゴールしたすぐ次の瞬間、インタビューを受けていたヴィランクのもとに向かいほっぺたを「ぽんぽん」とやさしく触れに来たのである(そのシーンは私は大好きである。)。 そんなツーショットが私の中では当たり前だったのに、スイス人であるからなのか?デュフォーの髪は他のチームメイトのように染められてはいなかったのである。 同じくスイス人のツェーレはドイツ語圏のひとであるし入ってきたばかりだし、何より別格である選手だから染めてないのも分からなくない。でも…フランス語を話し、ヴィランクともあんなに仲の良かったデュフォーが何故? 髪を染めてないくらいならば、まだそこまで疑問には思わない。私が不安に思ったのは、デュフォーの表情が明るくなかったからなのだ。 ブロシャールやモロー、ルース、エルベらは、絶えずニコニコしていた。上の映像でも彼らは笑っているが、デュフォーの表情は硬く、笑顔はなかった。彼はいち早く足早にその場を去っていった。ヴィランクを含む銀髪集団はまだしばらく見ることが出来た。 その場になじまず足早に去ったデュフォー。 私は不安にさせられた。 もし本当にデュフォーが孤立しているなら、エースの座の争いというのもあっただろう。98年デュフォーはツールドロマンディやミディリーブル等で勝利しまさに波に乗っていた。フェスティナのチームとしてはジロをツェーレ、ツールはヴィランク、ヴェルタをデュフォー、という予定だったらしい。しかし、ツールドフランスを前にしてデュフォーの調子は俄然上がった。ツールは、ヴィランクではなくデュフォーで…。そんな考えが監督の頭の中に無いことは無かっただろう。ヴィランクには山岳の水玉ジャージを着せておいて、総合では…と。 それらは私の考えすぎ、あるいは浅はかな考えだったのかもしれない。 翌日第2ステージスタート地点エニスコーティ。ちほちゃんが「デュフォーの左耳の付け根のとこ、見てみて」と言ってくれた。彼の耳の根元には3つの小さな針のような者が付いて?刺さって?いた。 やがて、疑惑は真実となり、彼らはツールを去らねばならない状況となった。 私は正直、ヴィランクが涙ぐんでいても彼に対する哀れみの感情が起きなかった。それは私の思い込みであろうけれど、彼の涙は、少し役者じみて感じられた。 |
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