へ行こう ピレネー編 
97年ツールマレー 昼 いい天気 でも、選手が来る頃 寒かった!

 

 まず、ピレネーは交通の便が不便。私は、ピレネーに向かう場合、毎年ルルドに宿泊してます。ルルドには、万病に効く奇跡の水が沸くという洞窟があって、キリスト教信者にとっては、神聖なる巡礼地です。そのため各国から人がやってくるので、宿がよりどりみどりあって、いつ行っても宿泊OK。そして、ピレネーの見所の山へ行くには、ルルドが最寄の駅になることが多いのです。その場合、ルルドから朝早くバスに乗り、いろんなところへ行くことができます。でも、このルルドって言う発音が難しい。ルードって感じかな。とりあえず、ルルドへ行きたい時は、Lourdesと書いた紙を差し出しましょう。
 それでは、私が経験したオタカムツールマレーまでの道のりをご紹介。

 まず、私が初めて登ったピレネーの山は、96年のオタカムでした。このオタカムただものではない。何がただものではないかと言うと、交通網がないのです。ふもとの町アルジェレ・ガゾーストで、プツリ。その後は、すたこら歩くしかない。オタカムの山のふもとから頂上まで15キロぐらいあったと思うので、ひたすら歩いた。幸い、一人ではなく、山のふもとまでは自転車の万里ちゃんも一緒に歩いてくれたので、ちょっとは気が紛れたけれど、まあこれだけの道を歩くと会話も、そのうち尽きてしまうから、結局一人で歩くのと大して変わらない。

 行きは、レースがやってくると言う楽しさで一杯なので、こんな道のりも何のそので、結構歩けるけれど、帰りが大変!ヒッチハイクしようにも、車は渋滞で、全く動かない状態だし、下りを歩くにしても、この距離は長すぎる。平地ならまだしも、下りを歩くのは楽そうでいて、上りより辛い。普段使わないお尻の下の筋肉が、かなり鍛えられる。これで、ヒップアップになるといいんだけどな。
 それはさておいて、この15キロに及ぶ復路をどのようにして、帰ったかと言うと、持つべき物はやっぱり友達!まず、万里ちゃんの自転車の後ろに乗せていただきました。でも、車が危ないので、大半は歩き。そして、突如不幸(私にとっては幸い?)な事件が発生。その年ツールで知り合った日本人のSさん(この人も歩きだった)が、ツールのキャラバン(宣伝カー)に、下っている途中で、後ろからぶつけられてしまったのです。私と万里ちゃんが行った時には、Sさんは仲間の日本人と一般の人に囲まれて痛がってるところでした。こうして、Sさんは、救急車のお世話になり、私は通訳兼付き添い人と言う事で、初めて救急車なるものに乗りました。でも、この救急車、窓がなくってサウナ部屋のように蒸し暑く、病人じゃない私までぐったりしてしまうと言う恐ろしい救急車でした。救急隊員のおじさんは、救急車の中で、もう一人いたお兄さん隊員を彼氏にどうなんて私に勧めてくれたり、陽気に歌を歌ったりで、救急車の中ってこんなもんだっけ?こんなおちゃらけた救急車の中で、痛い痛いと言っているSさんが、ちょっぴりお気の毒でした。痛いと言っても、分かってもらえない所が、悲しいね〜。

 こうして、宿のあるルルド、いや病院のあるルルドまで、らくらく?直行したのでした。みなさん、オタカムへ行くなら、かなりの覚悟が必要です。やっぱり、自転車が一番ベストですね。歩きで行くなら、帰りは誰かに犠牲になってもらいましょう。

 その後Sさんの怪我は打ち身だけだと診断され、シップを巻かれて、足をぐるぐる巻きにされて、おしまいでした。でも、数年経った今も、まだ痛み続けているそうです。ルルドの奇跡の水は、打ち身には効果なしのようです。

 97年のツールマレーも、同じようにルルドに宿泊して、朝早くバスでツールマレーのコース途中まで行けました。そこからは、てこてこ多分8キロほど歩いて、頂上手前3キロほどで見ました。だいたい、山の頂上は人で一杯なので、手前3〜5キロの人がやや少なめの所の方が、写真を取ったり、お気に入り選手の名前を叫んで、応援するにはGoodです。選手に自分の存在をアピールするにも、効果ありなので、女性ファンの方必見。
 山は前日から来ている山の追っかけ隊がいっぱいいるので、出きるだけ早く行くに限ります。

 それでは、私の山へ登る時の必需品を教えちゃいましょう!

1.; 絶対、忘れるべからず。

2.帽子; 直射日光が日本以上にきついので、日射病にならない為にも帽子をかぶりましょう。

3.バンダナ、ミニタオル;たいてい、山の途中で水が沸き出ていたりするので、バンダナなどに水を含んで、うでや首に巻きながら歩きます。そうすると、風が吹いたとき、涼しくって気持ち良いよ。

4.食べ物; 天気が良いと、ぐったりして食欲が落ちるので、私はたいていバナナやりんごをかじってます。山は特に、周りからバーベキューなどのにおいの誘惑がある事をお忘れなく。そういや、ジロの山を登った時、知らないおじさんに生ハムをいただいたけれど、ツールの山ではまだないなぁ。

5.ラジオ;日本と周波数が違うんだけど、ラジオを持っていると、どの選手が来るのか、だいたい分かるので便利。フランス語が分からなくても、選手の名前さえ分かればOK。さらに、数字が分かれば言う事なし。でも、ウルリッヒはウルリッシュだからね。
 フランスはFMの数が多く、1日中音楽が聞けるので、寂しい一人旅には、利用度大。

 そんなもんかな?

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