へ行こうアルプス編   

 

 アルプスと言えば、冬はスキー場で有名だ。ツールが通る山は、全部スキー場のメッカなのである。「レザルクに行った事があるよ。」とフランス人に言えば、スキーをしに行ったと思うのが普通である。
 だから、アルプスのコース横には、必ずと言っていいほど、リフトやケーブルカーがあり、ツールの日はわざわざ運行されている。

 今まで、私はレザルクジュウプランに行く為に、これらに乗った事があるのだが、どちらも大変だった。一気に頂上まで登れて、楽だろうと思い、いつも乗るのだが、これが甘い罠と言うやつである。

 スキー場のゲレンデに設置されているケーブルカーが、そんなすんなりツールのコースに運んでくれる訳がない。降ろされるのは、決まってスキー場のゲレンデと思われる山の中なのである。ツールのコースは一体どこだぁ〜と叫びたくなるくらい全く縁のない所に降ろされるのである。それからが大変だ。みんなの目的は一つなので方向音痴の私でも道に迷う心配はないのだが、私はハイキングに来たのだろうか?と錯覚させられるようなでこぼこの山道をひたすら登るのである。登るばかりなら、まだしも、下りもあるのである。ひと山超えてどこへ行く〜。遠くに、観客が集まり、すっかりいい雰囲気になってるコースが見えると、もしやもう来るのか?と不安でたまらない。途中で、休憩もしたくなるのだが、一体いつまで続くのかも分からないし、行き着いた場所がどこなのかも行くまで分からない。終わりの見えない山道なのである。

 レザルクの時は、なんとかほぼ頂上近くに到着した。確かゴール手前2キロほどだったと思う。でも、選手が来るまでに霧が立ち込め、冷気が漂い、震えあがっていた。そして、選手が通過した時には、晴れていた。本当、山の天気は変わりやすい。

 ジュウプランの時は、山の上ではあったが、頂上からはちょっと離れた所だった。山と山の間みたいな所に降ろされたと思う。それで、自転車で登った万里ちゃん(Hisaki)に会う為に、今度はコース(ほぼ平地)をとことこ歩いた記憶がある。これと言った待ち合わせもせずに、別々に登っても、なぜかちゃんと会えるのが不思議である。

 

 そう言う訳で、レースから離れてひとときの自然を満喫するケーブルカーコースを、どうしてもレースの雰囲気を味わいたいと言う人は、コースを歩く事お勧めします。でも、下りになっているコースから登る場合は、覚悟して歩かないといけませんよ。だって、早く登らないと下りで選手を見るはめになっちゃいます。

行き方;レザルク    ふもとのブーグサンオワズまで電車。そこからすぐ、登山列車だったかな?
     ジュウプラン  モルズィンまで電車。そこから、ケーブルカーで。

96年レザルクにて

白い道が、コース


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