SAMEDI 24 AVRIL 1999 

ミハエル・ボーヘルト
(リエージュ〜バストーニュ〜リエージュにて)

【アムステル・ゴールドレース】

 ワールドカップ第5戦目、アムステル・ゴールドレースが、オランダのマーストリヒトで行われ、小高い30の峠を通る255,3キロに及ぶコースで戦われた。

 ゴール手前45キロの補給地点を過ぎたところで、先頭を逃げていた3選手;ディエクセンス(ベルギー、ランプレ)、ムーレンハウト(オランダ、ラボバンク)、ヴィノクロフ(カザフスタン、カジノ)が、バルトリ(イタリア、マペイ)、バンデンブルック(ベルギー、コフィディス)、ボーヘルト(オランダ、ラボバンク)などの有力選手を含む14選手のグループに吸収される。17人になった先頭グループのうち、5人がラボバンクチーム。

 ミュイズベルグの下りで、アームストロング(アメリカ、USポスタル)がアタック。これに、ボーヘルトがついて行き、後ろとの差を広げる。先頭を追うグループから、ミッサーリャ(イタリア、ランプレ)が飛び出し、M・ツベルク(スイス、ラボバンク)がぴったりついて行く。ツベルクは、後続グループと差が開いたのが分かると、先頭を逃げるボーヘルト援護のため加速し、先頭は4選手になる。

 これで、ラボバンクが2選手になり、有利かと思われたが、先頭の4選手は、疲れが溜まった様子で、あまり気が合わず、先頭交代がうまく行かない。一方、後続グループは、バルトリやバンデンブルックが、先頭に追いつこうとアタックを試みるが、すぐにラボバンクの選手がついてきて、なかなかうまく行かず、スピードは思うように上がらない。若干、先頭の4人が後続との差を離す。

 ゴール17キロ手前にあるアレンベイの上り(平均9%、最高16%)で、アームストロングが加速し、ボーヘルトだけがなんとかついて行く。後続グループからは、ルー(フランス、カジノ)が飛び出し、差を広げる。もちろん、このアタックに、デンバッケル(オランダ、ラボバンク)が、ぴったりマーク。誰がアタックしても、ラボバンクが押さえにかかる。

 ルーのアタックが決まり、先頭がボーヘルト、アームストロング、ついでツベルク、ミッサーリャ、その後にデンバッケルとルー、そしてバルトリなどの集団が続くかたちとなった。

 ゴール10キロ弱前で、ツベルク達が、先頭に再び追い付き、4選手でゴールに向かう。しかし、不幸な事に、ツベルクがカーブで停車していたカメラマンのバイクと接触、転倒。後ろにいたミッサーリャは、倒れたツベルクにぶつかり、落車。先頭を走っていたアームストロングは、なんとかバイクを回避、ボーヘルトは間一髪で逃れた。

 再び2人となった先頭は、アームストロングが終始先頭を走る。ボーヘルトは、太ももを揺すって、疲れている様子。最後の直線でアームストロングがアタック。必死でボーヘルトがついて行き、右から出たボーヘルトが、最後は僅差でアームストロングを交わして、勝利を手に入れた。

 母国オランダで、ワールド・カップの勝利を手に入れたボーヘルトは、ゴール後泣きじゃくり、喜び一杯で監督のヤン・ラースと抱き合っていた。

 

結果  ワールドカップポイント
1.ミハエル・ボーヘルト(オランダ、ラボバンク)  6時間37分23秒   1.フランク・バンデンブルック(ベルギー、コフィディス) 199ポイント     
2.L・アームストロング(アメリカ、USポスタル)   同タイム 2.M・ボーヘルト(オランダ、ラボバンク)     170ポイント
3.G・ミッサーリャ(イタリア、ランプレ)        16秒遅れ 3.A・チミル(ベルギー、ロト)           168ポイント
4.M・デンバッケル(オランダ、ラボバンク)     16秒遅れ 4.P・バンペテヘン(オランダ、TVM)       135ポイント    
5.L・ルー(フランス、カジノ)              16秒遅れ 5.Z・スピリッヒ(ポーランド、ランプレ)       124ポイント

 

おまけ;今日頑張った選手

 


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