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【クリテリウム・ドーフィネリベレ】
例年より山岳コースが厳しくなったクリテリウム・ドーフィネが、4日からフランスで行われている。
初日は、ウスカルテルのロペズ・デ・ミュナインが、アームストロングなどの強豪をものともせず、プロローグの勝利を手に入れた。今年は、すでにオーストリア一周でプロローグ勝利しており、プロローグを得意としている。「上位5位以内を狙っていたので、優勝できてとても満足している」と語った。
プロローグ 3.6km | ||
1. | A.ロペズ・デ・ミュナイン(スペイン、ウスカルテル) | 8分56秒 |
2. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 11秒遅れ |
3. | ヒメネス(スペイン、バネスト) | 17秒遅れ |
4. | ツェーレ(スイス、バネスト) | 17秒遅れ |
5. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 18秒遅れ |
第1ステージは、18キロ地点で地元のグーゴがアタックし、間もなくしてカスプティス、ゲドンが追いつく。その後、シバコフ、ルフェーブルが追いつき、5人の先頭集団が形成される。この5選手は総合成績争いに関係がなかったので、一時は集団と6分以上の差を広げたが、USポスタルの追い上げで、ゴール2キロ手前の上りで、30秒差に縮められてしまった。なんとしても勝ちたいグーゴは、この上りでアタックをかけるが、ゲドンとシバコフがぴったりマークし、最後はゲドンが勝利を手に入れた。
「5人の集団は、うまい具合にローテンションができた。集団が僕たちに追い上げをかけ始めたとき、少し焦ったけどね。でも、どんな時間差でも大切な事は勝利を手に入れることだからね。」とゲドンは語った。
第1ステージ グルノーブル〜リヨン 189km | ||
1. | F.ゲドン(フランス、ラ・フランセーズデジュ) | 4時間3分56秒 |
2. | グーゴ(フランス、クレディアグリコル) | 同タイム |
3. | シバコフ(ロシア、ビッグマット) | 2秒遅れ |
4. | エチェバリア(スペイン、オンセ) | 4秒遅れ |
5. | カスプティス(リトアニア、AG2r) | 4秒遅れ |
総合成績 | ||
1. | A.ロペズ・デ・ミュナイン(スペイン、ウスカルテル) | 4時間42分56秒 |
2. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 11秒遅れ |
3. | ヒメネス(スペイン、バネスト) | 17秒遅れ |
第2ステージは、約60キロ地点でグーゴ他8選手の先頭グループが形成される。集団と6分差を広げるが、コース後半に2つの上りがあるので油断が出来ない。霧がかかり気温8℃の2つ目の山クロワ・ド・ショバレでソラウン(バネスト)が加速。クレディアグリコルのグーゴとフォイトとだけがついて行った。下りでグーゴが二人を離し、1ヶ月前に生まれた娘の誕生を祝って、ゆりかごポーズでゴールした。「娘が僕に翼をくれたんだ。すばらしい一日を過ごせたよ。多分こんな経験は、現役のうちで一度しかないだろう。」と、プロ6年目にして、ビッグレースの勝利を手にし、喜びいっぱいのグーゴだった。
第2ステージ 210Km | ||
1. | F.グーゴ(フランス、クレディアグリコル) | 5時間4分51秒 |
2. | フォイト(ドイツ、クレディアグリコル) | 13秒遅れ |
3. | ソラウン(スペイン、バネスト) | 20秒遅れ |
4. | モロー(フランス、フェスティナ) | 20秒遅れ |
5. | ブロッシャール(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) | 20秒遅れ |
総合成績 | ||
1. | A.ロペズ・デ・ミュナイン(スペイン、ウスカルテル) | 9時間48分7秒 |
2. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 11秒遅れ |
3. | ヒメネス(スペイン、バネスト) | 17秒遅れ |
第3ステージはタイムトライアルが行われ、アームストロングがダントツの強さで勝利し、ツール・ド・フランス2連勝への準備が出来ていることを証明した。これで,一気に総合トップにおどり出た。
第3ステージ 35,7Km | ||
1. | L.アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 46分56秒 |
2. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 21秒遅れ |
3. | ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 31秒遅れ |
4. | ベロキ(スペイン、フェスティナ) | 56秒遅れ |
5. | ミラー(イギリス、コフィディス) | 1分遅れ |
総合成績 | ||
1. | L.アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 10時間35分14秒 |
2. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 28秒遅れ |
3. | ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 45分遅れ |
第4ステージはモンバントーのゴール。気温31℃、しかし頂上では18℃という気温差のこのステージを制したのは、アームストロングではなく、同じチームのハミルトンだった。
ハミルトンはゴール2キロ手前でアタックし、ツェーレを4秒離してゴールした。
「すべてのアタックをつぶす事が、僕の役目だったんだ。でも、ブリュイネル監督がランス(アームストロング)向きの日でないと知らせた。それで、最後は自分のチャンスを試す事が出来たんだ。」と、ハミルトンは語った。この日、アームストロングは1分13秒遅れの11位でゴールし、総合トップの座を失ってしまった。
第4ステージ | ||
1. | T.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 4時間21分26秒 |
2. | ツェーレ(スイス、バネスト) | 4秒遅れ |
3. | バンドウァウエル(ベルギー、ロト) | 7秒遅れ |
4. | ボータース(アメリカ、クレディアグリコル) | 9秒遅れ |
5. | キビレフ(カザフスタン、AG2r) | 11秒遅れ |
総合成績 | ||
1. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 14時間57分22秒 |
2. | ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 3秒遅れ |
3. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 51秒遅れ |
第5ステージ、昨日調子が悪かったアームストロングが再びリズムを取り戻し、チームメートのハミルトンのアシストに徹して、ワンツーフィニッシュを飾った。優勝したハミルトンは、「アームストロングがウスカルテルを牽制して、アタックをかけた時僕はすぐについていった。彼は信じられないテンポで上っていったよ。イヤホンで彼が、「ここで逃げるんだ」と言ったので、そのとおりにした。何メートルかして、うしろと差が開いたかと振り返ったら、同じジャージが見えたんだ。「ランスか?」ってラジオで聞いたくらいだよ。矢のように走るのを見たよ。ゴール手前の上りでついて行けなくなって、抑えてくれと頼んだくらいだ。今日のステージは彼のものだと言ったんだけど、彼曰く、すでにたくさんのステージ勝利を手に入れているから、いらないだって。彼は偉大なチャンピョンだ。彼が僕にくれたこの恩は、決して忘れないよ。7月、今度は僕がする番だ。」と、総合トップも手に入れて大喜びだった。
第5ステージ 201Km | ||
1. | T.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 5時間25分13秒 |
2. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 同タイム |
3. | ベルブルック(ベルギー、ロト) | 46秒遅れ |
4. | アルガン(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) | 46秒遅れ |
5. | モロー(フランス、フェスティナ) | 47秒遅れ |
総合成績 | ||
1. | T.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | 20時間22分38秒 |
2. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 44秒遅れ |
3. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 48秒遅れ |
第6ステージはテレビで中継されたので、実況バージョンです。
レース後半、ハイクラス級のイゾアー峠の5キロの上りを先頭で走るのは、クエスタ(スペイン、オンセ)。クエスタは雨で濡れた路面を一人で走る。ツェーレなどの主要選手がいる8人くらいのグループは、アームストロングが先頭で、総合トップのハミルトンをサポートしながら上る。アームストロングの調子がいいので、ハミルトンはついて行くのがやっと。
イゾアー峠頂上でコエスタとハミルトンたちのグループとの差は、3分39秒。頂上からゴールまでは約20キロ。雨よけのカッパを頂上で着て、ハミルトンたちのグループは山をくだる。
クエスタの後に、ラストラス(バネスト)がおり、そのあとにハミルトンたちのグループが続く。
落車のリスクを防ぐ為、アームストロングはスピードを抑え気味でくだっている。ハミルトンたちの集団は、17人となる。
ウスカルテルのジャージがオレンジになったので、AG2rと紛らわしい!集団はゴールまで12キロ。先頭のクエスタは、ゴールまで約7キロ。このまま一人で逃げ切れるか?3分52秒差と表示される。
クエスタは残り5キロ。下りが続く。ウスカテルのプラデラが集団からすこし飛び出した。
クエスタは残り3キロ、ゴールのブリアンソンの町に入る。今年のツール・ド・フランスのコースになっている町なので、雨にもかかわらず、観客が道に詰め掛けている。残り1キロだが、コースは上り。ダンシングで最後の力を振り絞っている。小さな門をくぐると、道が狭くなり、石畳のコースになる。もちろん上っている。雨で路面は濡れているし、これは大変だ!慎重に上り、ゴールを目指す。最後はうしろを振り向き、誰もいないことを確信してから、生まれた子供を祝って、ゆりかごポーズでゴールした。
総合トップのハミルトンは、2位のズベルディアとの差はあまり変わらず、総合優勝がほぼ確実となった。
第6ステージ 218Km | ||
1. | I.クエスタ(スペイン、オンセ) | |
2. | ラストラス(スペイン、バネスト) | 19秒遅れ |
3. | ベルブルック(ベルギー、ロト) | 3分31秒遅れ |
4. | プラデラ(ウスカルテル) | 3分34秒遅れ |
5. | ベロキ(スペイン、フェスティナ) | 3分43秒遅れ |
総合成績 | ||
1. | T.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) | |
2. | ズベルディア(スペイン、ウスカルテル) | 31秒遅れ |
3. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 36秒遅れ |
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