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【ドーフィネリベレが変わった!】
6日、イタリアでは大騒ぎのジロの最終日、フランスではドーフィネリベレが始まった。
初日、6,8キロのプロローグ(T.T)では、アームストロングが好調な走りを見せ、初日のトップとなった。ツール・ド・フランスでのステージ優勝にむけて、調子を上げてきているようだ。
プロローグ AUTAN 6,8Km |
1.ランス・アームストロング(アメリカ、USポスタル) 9分10秒 |
2.ブロッシャール(フランス、フェスティナ) 1秒06遅れ |
3.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 7秒遅れ |
4.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 7秒遅れ |
5.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) 8秒遅れ |
第1ステージは、バッソン(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ)とギヨーム・オジェ(フランス、ビッグマット)が、一時は集団と3分差を離し、100キロに渡る逃げを見せるが敢え無く集団に捕まる。その後、サルモン(フランス、カジノ)がのぼりで飛び出し、集団と40秒差を広げる。しかし、総合トップのアームストロング率いるUSポスタルチームとコフィディスチームの追い上げで、ゴール5キロ手前でサルモンも吸収。
吸収されてすぐに今度は、同チームで地元選手のオリオル(フランス、カジノ)がアタックをかけ、ゴールまで走りぬき、集団を7秒離して、プロ入り初優勝を飾った。
第1ステージ Autun−La Tour‐de‐Salvagny 208Km | 総合成績 |
1.クリストフ・オリオル(フランス、カジノ) 5時間35分01秒 | 1.ランス・アームストロング(アメリカ、USポスタル) 5時間44分17秒 |
2.カペル(フランス、ビッグマット) 7秒遅れ | 2.ブロッシャール(フランス、フェスティナ) 3秒遅れ |
3.マンセボ(スペイン、バネスト) 7秒遅れ | 3.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 8秒遅れ |
4.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 7秒遅れ | 4.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 8秒遅れ |
5.オドリオソラ(スペイン、バネスト) 7秒遅れ | 5.ハミルトン(アメリカ、USポスタル) 9秒遅れ |
第2ステージは、スタート直後にアタックをかけた選手を追いかけるグループが出来、総合優勝を狙うビノクロフ(カザフスタン、カジノ)が、シモン、ウローを離しゴール。アームストロングは、3分39秒遅れの集団でゴール。総合トップは、ビノクロフに移った。
第2ステージ La Tour‐de‐Salvagny−Privas 164Km | 総合成績 |
1.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 3時間38分24秒 | 1.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 9時間22分33秒 |
2.シモン(フランス・クレディアグリコル) 5秒遅れ | 2.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 17秒遅れ |
3.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 9秒遅れ | 3.シモン(フランス・クレディアグリコル) 30秒遅れ |
4.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 9秒遅れ | 4.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 36秒遅れ |
5.マンセボ(スペイン、バネスト) 11秒遅れ | 5.マンセボ(スペイン、バネスト) 52秒遅れ |
第3ステージは、モンヴァントーがゴールの山岳タイムトライアルが行われた。このモンヴァントーは、1928年イギリス人のトム・シンプソンが亡くなった事で知られている山。木が全くなく、不気味な感じがする。
ここで、トップに躍り出たのが、USポスタルのアメリカ人、ボォタース。
「今日の僕のパフォーマンスには驚いてないよ。僕は山も強いし、平地にも強いから。昨年このレースで走った時から、モンヴァントーが気に入っていた。僕がいつもトレーニングしているコロラドの山に似ているんだ。」とボォタース。誕生日の前日に、うれしい勝利と総合トップを手に入れた。
第3ステージ(タイムトライアル) Bedoin-Mont Ventoux 21,6Km | 総合成績 |
1.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 56分50秒 | 1.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 10時間9分59秒 |
2.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 43秒遅れ | 2.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 7秒遅れ |
3.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 44秒遅れ | 3.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 4分6秒遅れ |
4.ベロキ(スペイン、ウスカルテル) 52秒遅れ | 4.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 4分11秒遅れ |
5.アームストロング(アメリカ、USポスタル) 1分2秒遅れ | 5.アームストロング(アメリカ、USポスタル) 4分13秒遅れ |
第4ステージは、デビアン(フランス、コフィディス)、Wuyts(ベルギー、ロト)、ナゾン(フランス、FDJ)の逃げが決まり、130キロに渡る逃げ末、デビアンが仲間の2人を引き離し、優勝を果たした。
今年はバンデンブルックしか勝っていなかったコフィディスチーム。このデビアンの優勝で、さぞかしチームも喜んだに違いない。
第4ステージ Beaumes‐de‐Venise-Digne‐les‐Bains 203Km | 総合成績 |
1.ローラン・デビアン(フランス、コフィディス) 5時間4分46秒 | 1.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 15時間29分4秒 |
2.Wuyts (ベルギー、ロト) 1分9秒遅れ | 2.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 7秒遅れ |
3.D・ナゾン(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 3分3秒遅れ | 3.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 3分32秒遅れ |
4.U・オサ(スペイン、バネスト) 3分40秒遅れ | 4.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 4分6秒遅れ |
5.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 3分40秒遅れ | 5.アームストロング(アメリカ、USポスタル) 4分13秒遅れ |
第5ステージは、3年ぶりにマデュアス(フランス、フェスティナ)が優勝を手に入れた。
スタートしてすぐ、集団からマデュアスとルブルトン(フランス、ビッグマット)が飛び出し、200キロ近くの逃げを決めて、最後は2人のスプリント勝負に持ちこまれた。ゴール前の直線で、マデュアスが左に寄ったため、ルブルトンの走行を妨害したのではないかと話し合いが行われたが、マデュアスの勝利は変わらなかった。「6,7月が僕のシーズン。この勝利は僕にとって、3年ぶりの勝利だからとてもうれしい。それに、チームに笑顔が戻った事もうれしいよ。」と、優勝したマデュアスは語った。
今年、ロトから昨年ツールで注目を浴びたフェスティナへエースとして移籍したマデュアス。
春のレースでは、フェスティナのジャージを着ているため、いろんな人々の冷たい視線をあび、隠れるようにしていたマディアスだっただけに、この日の勝利は私もうれしかったです。ちなみに、マデュアスにとっては、プロに入って11年、これが初めてのスプリント勝負での勝利でした。
第5ステージ | 総合成績 |
1.ローラン・マディアス(フランス、フェスティナ) 5時間45分46秒 | 1.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 21時間21分51秒 |
2.ルブルトン(フランス、ビッグマット) 同タイム | 2.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 7秒遅れ |
3.バルト(フランス、カジノ) 7分3秒遅れ | 3.ウロー(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ) 3分32秒遅れ |
4.カペル(フランス、ビッグマット) 7分3秒遅れ | 4.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 4分6秒遅れ |
5.ナゾン(フランス、FDJ) 7分3秒遅れ | 5.アームストロング(アメリカ、USポスタル) 4分13秒遅れ |
第6ステージは、頂上ゴールの山岳コース。最後の11キロに及ぶ平均8%のパッシープランジュー峠でバトルが繰り広げられた。バッスー(フランス、クレディアグリコル)とハミルトン(アメリカ、USポスタル)の2人の逃げが、集団10選手ほどを2分以上離して、峠を上る。集団では、総合トップのボォタースと総合2位で7秒遅れのビノクロフの駆け引きが始まる。この集団の中には、ボォタースのアシストとしてアームストロングがいるが、カジノはビノクロフ1人なのでかなり不利。ビノクロフは、疲れている様子で、一時は集団から引き離されそうになった。しかし、苦しみながらも、なんとか集団に追い付き、そして、今度は何を思ったのか、ビノクロフが加速して、ボォタースを引き離しにかかった。しかし、この努力は甲斐なく終わり、吸収されてしまった。そしてすぐに、集団から何選手かが飛び出すが、ビノクロフもボォタースもついて行けなかった。しかし、一息ついたビノクロフは、再びボォタースを引き離す為に加速。アームストロングもなんとか、押さえようとするが、さすがに付いて行けず、完璧に差が広げられ、ビノクロフは、集団から逃げていたグループに一人で追い付いた。これで、ほぼビノクロフの総合トップは決まった。
一方、先頭を逃げていたバッスーとハミルトンは、バッスーが攻撃的な走りを見せ、ハミルトンを引き離そうとするが、ハミルトンはぴったりバッスーについて行く。このぶんだと、2人でゴールまで行くか、あるいはビノクロフのグループに追い付かれるであろうと思いきや、いつの間にか集団から飛び出たしたモンクティエ(フランス、コフィディス)が、この2人に追い付いた。そして、調子よく上って行く。疲れきったバッスーはついて行く事が出来ず、ハミルトンがモンクティエをぴったりマーク。そして後ろから徐々に迫るビノクロフのグループにバッスーは吸収され、ゴール手前目指して、モンクティエがアタックし、ハミルトンがついて行く。後ろのグループからベロキ(スペイン、ウスカテル)が、すごい勢いで追い上げて来て、3選手のスプリントになりそうだったが、モンクティエがそのまま逃げ切り、片手でガッツポーズをしてゴールに入った。モンクティエはプロ入り初優勝!トップから14秒遅れで入ったビノクロフは、ゴールでうれしさのあまりガッツポーズ。それまで、トップだったボォタースは、1分36秒遅れで、ゴールに入った。
テレビで30分だけ中継されたので、言うまでもなく、ビノクロフ〜!モンクティエ〜!とテレビに向かって叫んでました。今日の覇者モンクティエは、アマチュア時代、運動靴でレースに参加、プロ選手になるつもりはあまりなく、郵便局員目指して、公務員試験を受けたが失敗、その後97年にコフィディスに入った24歳の若手選手です。フランスでは、今後期待できるグランパーとして取り上げられている選手の一人。でも、両手をはなして自転車に乗るのが怖い〜と言うお茶目な一面も…。(よく落車したので、雨の下りなどでカッパを着るのが、やっぱり怖いそうです。)その辺が普通の人っぽくていいですね。今年のツール出場は確実です。ツールの山での頑張りに期待しましょう。
第6ステージ Challes‐les‐Eaux-Passy Plaine Joux 177Km | 総合成績 |
1.ダビッド・モンクティエ(フランス、コフィディス) 5時間3分29秒 | 1.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 26時間25分42秒 |
2.リビンクストン(アメリカ、USポスタル) 同タイム | 2.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 1分14秒遅れ |
3.ベロキ(スペイン、ウスカルテル) 同タイム | 3.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 3分48秒遅れ |
4.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 4秒遅れ | 4.ベロキ(スペイン、ウスカルテル) 3分57秒遅れ |
5.U・オサ(スペイン、バネスト) 7秒遅れ | 5.ウロー(フランス、FDJ) 4分35秒遅れ |
第7最終ステージは、バッソン(フランス、ラ・フランセーズ・デジュ)が120キロに渡る逃げを見せ、プロ入り初優勝。ビノクロフは、集団でゴールし、総合トップを守りきった。
「ツールには、出場するつもりだけど、3週間のステージレースには、まだ出た事がないので、レースを学ぶために参加するだけ。僕の目標は、ステージ優勝。」と総合優勝のビノクロフは語った。
「やっと勝ったぁ」ラジオでバッソンの名前を聞きながら思いました。このバッソン、ファウトの暴露本にも出てくるのですが、昨年のツール後、フェスティナの中でもドーピングをしていなかった数選手の中の1人として、話題になっていました。だから、ホッとしてます。勝てなかった人が、勝てる時代になってきました。今季はFDJに移籍して、頑張ってます。多分この勝利で、ツール出場は決まったのではないでしょうか?
第7ステージ Sallanches−Aix‐les‐Bains 153km | 総合成績 |
1.クリストフ・バッソン(フランス、FDJ) 3時間58分18秒 | 1.ビノクロフ(カザフスタン、カジノ) 30時間25分19秒 |
2.アームストロング(アメリカ、USポスタル) 1分19秒遅れ | 2.ボォタース(アメリカ、USポスタル) 1分14秒遅れ |
3.ヴェルヘイエン(ベルギー、ロト) 1分19秒遅れ | 3.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 3分48秒遅れ |
4.ウロー(フランス、FDJ) 1分19秒遅れ | 4.ベロキ(スペイン、ウスカルテル) 3分57秒遅れ |
5.ベッリ(イタリア、フェスティナ) 1分19秒遅れ | 5.ウロー(フランス、FDJ) 4分35秒遅れ |
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