DIMENCHE 20 AOUT 2000 

 

【チューリッヒ選手権 実況】

ワールドカップ第8戦のチューリッヒ選手権がスイスで行われている。41,4キロのコースを6周回る計248.4キロのコース。

ワールドカップポイント1位のザベル(ドイツ、ドイツテレコム)、ツール・ド・フランスで2年連続の優勝を果たしたアームストロング(アメリカ、USポスタル)、先週のクラシック・サンセバスチャンで優勝したデッケー(オランダ、ラボバンク)、現在世界ランキング1位のカサグランデ(イタリア、ヴィーニカルディローラ)などが出場している。
しかし、バネストチームは26日にから行われるヴェルタ・ア・エスパーニャに向けて調整を行っているため、このレースには不参加しており、スイス人のツェーレは出場していない。ジアドスキー(ポーランド、ラ・フランセーズデジュ)が昨年優勝している。

気温30℃の快晴の中行われているレースは、アームストロング、フレイレ、カサグランデ、ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム)、キビレフ(カザフスタン、AG2r)、カメンツィン(スイス、ランプレ)、レベリン(イタリア、リキガス)、デュフォー(スイス、サエコ)の有力選手8人が先頭を走っている。これは面白い!
バルトリ(イタリア、マペイ)、バインシュタイン(ラトニア、ヴィーニカルディローラ)など5選手が、先頭グループを追っている。最後の1周41,4キロに突入し、バルトリのグループは先頭から46秒遅れで通過した。集団は、ほとんどのリーダーが先頭にいるため、スピードは上がらず。4分17秒遅れでゴール地点を通過した。(15時55分現在)

上りで、先頭とバルトリの後続グループとの差は59秒に開いた。先頭は、団子状態で登っていく。この暑さ(現在32℃)で、アームストロングには不利なレースかと思われたが、調子は良さそうだ。この集団の中では、一際体格が目立つウルリッヒだが、つい先日コッパアゴストーニと言うレースで優勝しており調子はいい。後続のバルトリのグループは、バルトリは必死に走るが、他の選手は覇気がなく、1分44秒差に広がった。ゴールまであと25キロだ。(16時15分現在)

バルトリと2分01秒開いた先頭は、2つ目の丘(11%)に入り、キビレフがいきなり脱落した。ハンガーノックだろうか?7人になった先頭は、この丘でアタックのチャンスを待ち構えた。ゴールスプリントになれば、フレイレかアームストロングが強いだろうとテレビでは解説している。カサグランデが最初にアタックを仕掛け、他の選手たちは必死でついて行く。ここで、レベリンが脱落。フレイレ、カメンツィンも遅れをとった。このアタックで先頭は、カサグランデ、アームストロング、ウルリッヒ、デュフォー、そしていつの間にか復活したクライマーのレベリン。まだまだ続く上りに、いつしか先頭はウルリッヒ、デュフォー、カサグランデの3選手となり、下りに突入した。アームストロングは一体どこへ?(16時30分)

ゴールまでは13キロ。先頭は、ウルリッヒ、デュフォー、カサグランデで、そのあとをアームストロング、レベリンが追っている。再び軽いのぼりがあり、この暑さのせいかデュフォーは苦しそうである。ウルリッヒは、涼しそうな顔をしているが、いつもこうなのでよく分からない。この3人の中では、カサグランデが有利のような感じがする。後方は、レベリンがバテ気味で、アームストロングが率先して走っている。先頭は13%のくだりに入った。ゴールまでは、もう10キロもないだろう。(16時40分)

先頭とアームストロングのグループの差は52秒。これは、アームストロングと言えども、ウルリッヒたちに追いつくのは難しいだろう。もう少し涼しければ、アームストロングにも勝ち目があったのだが…。ゴールまで6キロ。3人は軽快に先頭交代を続けている。こうなれば、最後の2キロくらいまでこの調子で行くに違いない。誰が、最初にアタックをしかけるか?今3人は今後の展開を頭の中で考えているに違いない。(16時50分)

湖沿いのコースを通り、気がつけば最後の1キロ。残り1キロのに入るとすぐさまウルリッヒがアタックをかけた。これに、必死にデュフォーがついて行く。カサグランデも追いつき、ウルリッヒのアタックは成功せず、そのままゴールスプリントへもつれ込んだ。ウルリッヒの加速に、ピッタリとデュフォーがうしろにくっついている。ゴール間際、小さな体を震わせて、デュフォーがウルリッヒを追いぬき、両手を上げてゴールに飛び込んだ。あつまった観客達はスイス人のデュフォーに大歓声!最後の最後で、勝利を逃したウルリッヒは、無念さを隠しきれなかった。

成績は、1位デュフォー、2位ウルリッヒ、3位カサグランデ、1分5秒遅れで4位にレベリン、5位にアームストロングが入った。(17時)  (?)4位、5位は1分3秒差かもしれません。

【千穂のちょっとした話】
今日はテレビ中継が始まった瞬間から、ウルリッヒやアームストロングが先頭で走っていて、とても面白い展開でした。贅沢を言うなら、バルトリも先頭グループに入っていて欲しかったなぁ。それにしても、今日優勝したデュフォーは、あんなにレース中苦しそうだったのに、どこにパワーを残していたんだろう。すごいな〜。ツール・ド・フランスでデュフォーのリタイアを目撃しただけに、今日ゴールした時はうれしかったです。ウルリッヒには大変お気の毒ですが…。ウルリッヒにはぜひ来週から始まるヴェルタで頑張ってもらいたいですね。
相棒のHISAKIもデュフォー久々のビッグタイトルに大喜びのはずです。ところで、「デュフォー」ってパソコンで打つと大変なんですよ。今日は何度打ち直したことか。みなさんも試してみてください。
では今日はこのへんで。また来週〜?


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