DIMANCHE 10 SEPTEMBRE 2000 

 

 

【ヴェルタ・ア・エスパーニャ 第14ステージ】

第14ステージは、サンタンデールからコヴァノンガ峠にゴールする146、5キロの山岳コース。スタート地点は16℃だったが、標高1110mのゴールになると29℃と言う気温の中レースは行われた。スタートしてすぐに、ヴィノクロフ(カザフスタン、ドイツテレコム)、カルデナス(コロンビア、ケルメ)、ズンチェンコ(ロシア、ラペコル)、エルベ(フランス、ポルティ)などが逃げた。総合成績は下位の選手だったので、集団は追う気はなく、最後のコヴァノンガ峠まで逃げていた。しかし、ゴール手前約12キロ、峠のふもとからケルメが集団を引き出す。この動きを知ってかどうか分からないが、先頭グループから、ズンチェンコがアタックをかけた。ケルメの加速に、グランパーでない選手たちはどんどん引き離されてしまう。すごい勢いだ。またくスピードが違う。ボッテロ、エスカルティンが先頭を引いて、エラスはつねに2番手くらい。ケルメの加速で、逃げていた選手たちも、次々に集団に飲み込まれてしまった。

このパワフルなケルメの動きに、アシストのいない総合トップのカセロ(スペイン、フェスティナ)はついて行けず。ヴィランク(フランス、ポルティ)、トンコフ(ロシア、マペイ)はさらにうしろだ。エラスがカセロから1分15秒以上離せば、総合トップは変わる。ゴール7キロ手前で、エラスとカセロの差は42秒。先頭は、ズンチェンコが一人でエラスから1分35秒先を走る。ケルメのアシストたちは、いつのまにか消え、エラスは総合トップとステージ優勝を狙って、17%の一番きつい上りでアタックをかけた。エラスの勢いはすごかったが、先頭のズンチェンコには追いつかず、ズンチェンコが逃げ切ってゴールした。2位に逃げグループにいたプガチが入り、エラスは3位。気になる総合争いだが、カセロはなかなか来ない。そして、エラスから1分16秒遅れでカセロがゴールした。これで、総合トップの座はエラスに移ったのだ。しかし…

数分後、プガチとエラスに2秒差があり審判員のタイム間違いで、1秒カセロのほうが早いということになり、黄金ジャージはカセロの手に渡たり、観客の前で渡された。しかし…

また会議が行われた結果、数分後に審判員からカセロはトップから2分15秒遅れでゴールし、エラスは1分遅れでゴールしたと訂正され、この場合同タイムだが、タイムトライアルのコンマ一秒差を測った結果、エラスが総合トップと言う事になった。2時間ほどかかって、やっと結果が出たそうだ。

注)こういうワケで、今日の結果は見るHPによって微妙に違っているので、正式なタイムはよく分かりません。

  第14ステージ  
1. A.ズンチェンコ(ロシア、ラペコル) 3時間38分08秒  
2. I.プガチ(モルダビア、サエコ) 57秒遅れ  
3. R.エラス(スペイン、ケルメ) 1分遅れ  
4. R.カルデナス(コロンビア、ケルメ) 1分26秒遅れ  
5. C.サストレ(スペイン、オンセ) 1分35秒遅れ  
  総合成績     
1. R.エラス(スペイン、ケルメ) 47時間15分54秒  
2. A.カセロ(スペイン、フェスティナ) 同タイム  
3. I.グレスガルディアノ(スペイン、ヴィタリッシオ)  1分48秒遅れ  
4. S.ゴンザレス(スペイン、オンセ)  2分29秒遅れ  
5. P.トンコフ(ロシア、マペイ) 3分21秒遅れ  

【千穂のちょっとした話】
ヴェルタ実況、ご無沙汰しておりました。今日はGPフルミーに行っていました。水谷選手が出場していて、ベッソンショッスールの補給地点で、補給食をサコッシュに入れるお手伝いをさせてもらいました。今日は天気が良く、9月のフランスにしては異様な暑さ。また、一段と黒くなってしまいました。
今日のヴェルタですが、すごい展開だったようです。もちろん、ビデオをセットして行ったのですが、途中で切れてしまってました。がび〜ん!それも、エラスがアタックかけてすぐの最高にいいところでおしまい。あ〜ぁ。でも、火曜日にすごい山が残ってます。楽しみですね。


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