SAMEDI 16 SEPTEMBRE 2000 

 

 

【GPナシオン】
パリの北で行われているGPナシオンは、37,5キロのコースを2周する計70キロの個人タイムトライアル。オリンピックT.T目前のレースとあって、アームストロング(アメリカ、USポスタル)、ツール・ド・フランス最初のタイムトライアルで優勝したミラー(イギリス、コフィディス)やL.ジャラベール(フランス、オンセ)、モロー(フランス、フェスティナ)など出場している。

20キロ地点でのタイムは、アームストロングがトップ。先日交通事故に遭い、首を骨折していたことが判明したアームストロング。オリンピック出場が懸念されていたが調子はいいようだ。

1周目は、アームストロングが45分15秒のトップで通過。2位には53秒遅れでモロー。1周目を8位の成績で通過したボードマン(イギリス、クレディアグリコル)は、後輪パンクで後者のメニアン(フランス、AG2r)に抜かされてしまった。今日のテレビ解説は、珍しくベルナール・イノーだ。選手の細かい戦歴を知っていて、なかなか面白い。45、5キロ地点で、アームストロングと2位のモローとの差は1分6秒に広がった。57,5キロ地点でも、アームストロングが1位。1分22秒遅れで2位にBelohvosciks(クレディアグリコル)がきた。前の2選手に追いついたBelohvosciks3人でゴールへ。1時間32分46秒のゴールタイムは現在トップ。

アームストロング、ゴールまであと10キロ。前のモローを抜いてしまった。差は少しあいていたが、モローも必死でアームストロングの後を追いかける。しかし、突然プシュ!と言う音と共にモロー失速。パンクしてしまった。

アームストロングは、完璧なリズムを刻みながら、前を走っていたミラーまで追い抜かしてしまった。アームストロングの強さに誰もかなわないようだ。恐るべし。アームストロング、Belohvosciksを1分41秒離しゴールした。今回出場していないウルリッヒとのオリンピック対決が大いに期待される。やっぱり、アームストロング有利かな?

【ヴェルタ・ア・エスパーニャ 第20ステージ】

第20ステージは、平均勾配5、6%、13キロのぼりで頂上にゴールする128、2キロのコース。昨日の覇者ピッコリ(イタリア、ランプレ)がトップでカテゴリー3級の山を通過。あとは最後のゴール前の上りのみ。ゴールまであと15キロ。集団との差は36秒だ。(16時54分現在)

ピッコリ、ゴール12キロほど前で集団に捕まってしまった。いつものようにケルメ軍団が集団の先頭にいる。カルデナス(スペイン、ケルメ)早くも後退。強力ケルメ軍団もお疲れのようだ。ライセカ(スペイン、ウスカルテル)がアタックした。ライセカのうしろには、ヴィランク(フランス、ポルティ)だ。お〜、ヴィランクとエルベは来季ポルティで走らないとテレビで言っている。イタリアのチーム、アレシアに行くらしい。(17時01分現在)

ライセカがトップ。後方でエラスがアタック!エラス、最後まで攻めまくる。うしろに、シモニ(イタリア、ランプレ)がくっついて、先頭のライセカに追いついた。これで、先頭は3人だ。しかし、ライセカがまた加速した。少し差が開いたが、すぐに追いついた。先頭3人と集団との差は18秒。ゴールまで7キロ。エラスが真中で、のぼっていく。集団との差は29秒になった。(17時8分現在)

エラスはまったく前に出てこず。ライセカが常に一番前を走っている。勾配10%ののぼりで、さっきまで頑張っていたライセカは力尽きて後退してしまう。エラスとシモニの2人になったトップは、12%ののぼりをよっこら、よっこらと上る。そうしているうちに、ライセカ復活だ!2人に追いついた。ライセカ、頑張れ!ライセカ、大人しくしてたらいいのに、また先頭を引いている。残り2キロだ。カセロがいる集団との差は30秒。ライセカ、アタックだ!加速、加速。でも、シモニ、エラスもしつこいぞ。またまた、ライセカアタック!あ〜、また捕まった。ライセカ、3度目のアタック!シモニ2番手、エラス3番手。きた〜〜ぁエラス、猛烈加速だ!しかし、加速しすぎてカーブで減速。また3人団子状態になってしまった。ライセカは力尽き、シモニとエラスのゴールスプリントになりそうだったが、最後の直線でエラスが加速しゴールした。(17時28分現在)

  第20ステージ  
1. R.エラス(スペイン、ケルメ) 3時間12分49秒  
2. G.シモニ(イタリア、ランプレ) 同タイム
3. R.ライセカ(イタリア、ウスカルテル) 3秒遅れ
4. J.ルビエラ(スペイン、ケルメ) 45秒遅れ
5. F.エスカルティン(スペイン、ケルメ) 45秒遅れ  
  総合成績     
1. R.エラス(スペイン、ケルメ) 66時間22分07秒  
2. A.カセロ(スペイン、フェスティナ) 4分26秒遅れ  
3. P.トンコフ(ロシア、マペイ)  5分35秒遅れ  
4. R.ルムサス(リトアニア、ファッサボルトロ)  7分24秒遅れ  
5. S.ゴンザレス(スペイン、オンセ) 7分51秒遅れ  

【千穂のちょっとした話】
今日は、大感激の1日でした。まず、オリンピック。日本はヤワラちゃんでしょう。こっちでも、放送されました。でもその少し前にトラック500mの女子があり、フランス人のバロンジェが勝ちました。2年前に、ボルドーで行われたピストの世界選でお会いした事があるので、応援していたのですが、最終走者でプレッシャーがあったにもかかわらず、力をすべてだし尽くし、スタート直後の顔など迫力があってすごかったですよ。やっぱり、フランスは女の人が強いですね。あ、日本もか。

アームストロングは、着々とオリンピックに闘志を燃やしているし、エラスの最後の容赦ない走りは、うぉ〜と叫ばずにはいられませんでした。ライセカは、本当にお気の毒です。でも、これが自転車レースの宿命。今日の結果を見たら、4位と5位にケルメが…。カセロ、トンコフを含む9人グループのうしろで足を温存し、最後にダッシュしたと思われます。やるな〜、ケルメ軍団。


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