MARDI 24 OCTOBRE 2000 

 

 

【ヴィランク決断の日】

 ヴィランク裁判2日目の24日、リシャール・ヴィランクがついにドーピング行為を認めた。「選択の余地はなかった。僕は羊で、もし群れから外れたら僕はお終いだった」。ツール・ド・フランスのドーピング事件から、2年経ってようやく真実を告げたヴィランクは、かつてのソワニエ、フォイクトと泣きながら抱きあった。

 この発言で、ヴィランクは最低6ヵ月の出場停止処分が下される。ヴィランクは現在スイスに住んでおり、スイスの自転車競技連盟に登録されているため、スイスの自転車競技連盟が処分を下す。2年前のフェスティナ事件の時に、ドーピング行為を認めたスイス人のツェーレ、デュフォー、A・メイエーなどは、当時8ヵ月の停止処分を言い渡されたので、ヴィランクも同じくらいの期間でないかと思われる。しかし、来シーズンのチーム契約がいまだ決まっていないヴィランクにとっては、この処分によって引退に導びかれる可能性が大だ。ヴィランクのプロとしての将来は、まだ約3週間続くこの裁判の結果によって、世論がどう評価するかにかかっている。

 ヴィランクがドーピングを認めた今、この裁判は自転車界のドーピング事情を暴く裁判となりそうだ。明日は、事件当時フェスティナの一員でドーピングを認めたローラン・ブロッシャールと今だ唯一無実を言いつづけているパスカル・エルベが出廷する。

 


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