VENDREDI 27 OCTOBRE 2000 

 

 

【フェスティナ裁判 5日目】

 裁判5日目の27日は、「ドーピング薬物の効果と副作用」について話が行われた。EPOを取れば、取るほど効果は上がるのか?と言う事なども裁判長から質問され、薬物研究の専門者が「ある一定の量以上は効果は得られない。EPOを取っても、体力的な効果が出るのは確かだが、精神的には効果はないので、同じレベルの選手が同じ量を取ったとしても差は出る」と答えていた。ドーピングはEPOなどの薬物と同時に他の薬物も使用するので、2つの物質が組み合わされた時の副作用が、どうなるかは医学では証明されていないので、そこに危険性があると話した。次回月曜日の裁判では、UCIの会長ヴェルブルゲンが出廷し、UCIとドーピングの関わりについて問われるだろう。

 本日の裁判後、ヴィランクがドーピングを認めて以来、初めてメディアのインタビューに応じ、「(真実を)話した事で満足している。最初、僕がなぜ見本になりたがらないのか誰もわからなかった。僕は他の選手と同じ事をしていただけなのに。今は多くの事が暴かれ、真実を話すのが当然になってきた。これは、自分の良心的にもいい。スポーツ界のドーピングについて、今が話されるべきときだ」と語った。

【千穂のちょっとした話】
今日はヴィランクの記者会見があると言う事で、裁判が終わる頃になると報道陣はソワソワしていました。淡いブルーのスーツに身を包んだヴィランクは、法廷からなかなか退出せず報道陣はイライラ。警官達に囲まれ現れたヴィランクは、どんな事を話すのか興味津々だったのですが、3分ほどの短いコメントのみで、再び警官に囲まれ去って行ってしまいました。その短いコメントはテレビと新聞記者の激しい戦いで、すさまじかったです。ヴィランクがいかにメディア化された存在か遠目で見ていてつくづく感じました。実はヴィランクがなかなか法廷から出てこなかったのは、弁護士と話をしていたからなんですね。私は法廷の上の席からヴィランクを監視していました。でもこの騒ぎじゃ、ヴィランクもうかつな事は言えないよな。


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