MARDI 31 OCTOBRE 2000 

 

 

【フェスティナ裁判 7日目】

 本日はUCIの会長ヴェルブルゲンが尋問を受けた。まずEPOの使用についていつから知っていたかと言う事が裁判官から聞かれ、89年から90年にわたって原因不明で亡くなったオランダの選手たちの話や、PDMからフェスティナにドーピングシステムが移ったことなどが話された。次にUCIの予算やアンチドーピングにかける費用について聞かれた。ヴェルブルゲンが会長になった91年は600万フランだった予算が、今年は7500万フランと言う。「他のスポーツ連盟では、予算がもっとあってもアンチドーピングにお金をかけていないが、UCIではドーピング検査や研究のために出費している。自転車競技はお金がかかるスポーツだから、私用でお金は使っていない」とヴェルブルゲンは主張した。しかし、10年ほど前からEPOの存在を知っていたのに、今だ解決されないのはどうしてか?血液検査ではなく尿検査に重視をおくのはどうしてか?などドーピング研究が十分に行われていたのか問われた。

 これからは尿ではなく毛髪で検査するべきだと、毒学研究者のキンツ氏はUCIに対しアンチドーピングに毛髪検査を主張した。尿検査で見つかる物質は毛髪でも見つかるらしく、1cmで1ヶ月分の薬が見つけられる。それなら頭髪がないパンターニには有利かと言うと、そうはいかないらしく、陰毛でも調べられるらしい。あそこの毛を染める人はいなから、ダメージもなくいいとのこと。しかし、ヴェルブルゲンはこの検査方法を知らなかったらしい。FFC(フランス自転車競技連盟)会長のダニエル・バールは、この検査方法を知ってすぐによい方法だと思い、フランス政府のアンチ・ドーピング機関に連絡したが、国指定の研究所での検査ではないため、その後連絡はなかったからこの検査はいまだ実施されていないと、FFCはいち早く対応したことを主張した。

 午後からは、ヴェルブルゲンと現在クレディアグリコルの監督であるロジェ・レジェも尋問を受けたが、ダニエル・バール、ツール・ド・フランスの主催者であるジャンマリー・ルブランなどの尋問は、明日が祝日のため木曜日に延期された。

【千穂のちょっとした話】
 午前中は、とても興味深い話でした。とくに頭髪検査についての話は、笑いが起こっていました。頭髪検査でも、やはりEPOや成長ホルモンの跡は見つける事が出来ないのですが、過去にさかのぼって調べられ、尿より保存法方が簡単なので、ゆくゆくは頭髪がドーピング検査に使われるかもしれません。午後は、朝張りきりすぎたので睡魔に襲われてしまいました。コーヒーでも飲めるといいのですが、裁判所内には自動販売機がないんです。話の内容も眠気を誘うもので、周りの人たちもみんな眠そうでした。明日は祝日なのでお休みです。

【VDBランプレダイキンへ】
 現在コフィディスに所属のフランク・ヴァンデンブルック(ベルギー)が、来季はイタリアのチーム、ランプレダイキンで走る事になった。昨年この時期に、コフィディス契約期間中にもかかわらず、他のチームへ移籍したいと公言したが、結局移籍する事は出来なかった。ヴァンデンブルックは、先週イタリア人と結婚したところなので、イタリアのチームで大喜び?ランプレダイキンと言えば、29日に宇都宮で行われたジャパンカップで、表彰台を独占をしたチームだ。

 


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