MARDI 7 NOVEMBRE 2000 

 

 

【一難去ってまた一難】

23日から行われていたフェスティナの公判が幕を閉じた。12月22日に裁判官より最終判決が発表されるようだ。これで、ドーピング関係もひと安心かと思った矢先、また新たなドーピング疑惑が浮上した。今年のツール・ド・フランスで優勝したランス・アームストロング率いるUSポスタルチームの新薬使用だ。明日水曜日発売の「ルモンド」紙によると、フランス3(国営放送)のジャーナリストたちが、USポスタルの所からビニール袋に入れられたものが運ばれたのを発見し追跡、のちにその袋を開けたところ、薬物が出てきたと言う事が書かれた匿名の手紙がパリのジャンピエール・ダンティラック検事に送られたため、10月18日から調査がはじめられていたと言うことだ。

「ルカナールオンシェネ」という別の新聞では、この捨てられたものはノルウェーのアクトヴェジンという名の薬であることが挙げられている。これは、小牛の血エキスが含まれたものらしいが、ドーピング薬として禁止はされていない。この薬はEPOと同じような働きをすると言う医者もいれば、効果はないと言う医者もおり、ドーピングとしてはまだ新薬のようだ。

これから、どう展開するのか?一難去って、また一難。クリーンな自転車界になるのはいつの日であろうか…

【千穂のちょっとした話】
スクープがあるとは聞いていたのですが、こんなに早く発表されるとは思っていませんでした。昨年のツール・ド・フランスの時も、アームストロングのコルチコイド疑惑を発表した「ルモンド」。今回も少し見切り発車のような気がします。でも、これが本当だったら、リストに載っていないのでドーピングにはならないかもしれませんが、大変なことです。小牛の血を体内に入れるなんて…狂牛病の危険に侵されているヨーロッパなのに、考えただけで恐ろしい。


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