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【第7ステージ】
今日も空は曇で覆われている。気温はたったの17℃。第7ステージは、ストラスブルグからコルマールまでの162、5キロ、カテゴリー3級の峠が3つと2級の峠が2つの中級山岳コースだ。本日は「フランス革命記念日(パリ祭)」の日。沿道の家には、大きなフランス国旗が舞っている。ドイツに近いこのあたりは、町の名前がドイツ名で、かつてはドイツ領だったところ。
48、5キロ地点、最初のカテゴリー3級の峠は、集団から逃げていたブロッシャール(フランス、ジャン・ドゥラトゥール)、イヴァノフ(ロシア、ファッサボルトロ)、ミラー(イギリス、コフィディス)の3選手が先頭で通過した。ここで、キルシプー(エストニア、AG2r)やブレイレーフェンス(オランダ、ロト)などのスプリント選手たちは、すでに遅れをとる。
この3選手が集団に吸収されると、再びアタックがかかる。今日も、終始アタックがかかったが、一撃が決まったのは、75キロ地点のスプリントポイントだった。ポイント地点を先頭でバッソ(イタリア、ファッサボルトロ)が通過し、ルー(フランス、ジャン・ドゥラトゥール)、クエスタ(スペイン、コフィディス)が後を追う。この逃げにジャラベール(フランス、CSCティスカリ)、フォイクト(ドイツ、クレディアグリコル)が加わり、先頭は5選手隣、集団を引き離しにかかった。集団は、USポスタルが引くが差は縮まらず。1分以上開く。カルヴェール峠をジャラベール、クエスタ、バッソ、ルー、フォイクトの順で通過する。集団は4分秒遅れだ。ゴールまで、あと38キロ。ここで、いよいよテレコム勢が集団を引き始めた。
順調に走っていた先頭の5選手だったが、ゴール10キロ手前、2番手にいたバッソが濡れた路面で落車。先頭を走っていたジャラベールは、この間に一気に加速し、14秒離してゴールへ向かう。差は縮まることなく、ジャラベールがそのままゴールし、第4ステージに続き2勝目を挙げた。
マイヨジョーヌは、オグレディ(オーストラリア、クレディアグリコル)から同じチームのフォイクト(ドイツ、クレディアグリコル)へ移り、ゴールのコルマールはドイツ国境に近いので、ドイツから来たドイツ人たちも大喜びだった。7月14日のフランス革命日記念日に、フランス人が優勝するのは4年ぶり!ジャラベールは95年にもすでに7月14日に優勝しており、これが2度目の革命記念日の優勝。フランス人にとって、とても大事な7月14日の今夜は、ジャラベールの優勝でさらに盛大なお祭りが行われるだろう。
第7ステージ 1.L・ジャラベール(フランス、CSCティスカリ) 4時間06分04秒 2.J・フォイクト(ドイツ、クレディアグリコル) 11秒遅れ 3.L・ルー(フランス、ジャン・ドゥラトゥール) 11秒遅れ 4.I・クエスタ(スペイン、コフィディス) 13秒遅れ 5.I・バッソ(イタリア、ファッサボルトロ) 1分36秒遅れ 24.J・ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) 4分28秒遅れ 総合成績 |
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【千穂のちょっとした話】
前半に落車があり、アームストロングのアシスト、バンデベルデ(アメリカ、USポスタル)がリタイアしました。ハミルトンやエラスなど、USポスタルは故障者がいっぱいで、この先ちょっと心配です。それに比べ、今朝ヴィラージュで見たウルリッヒは、ご機嫌そうでした。ドイツに近いからかな?それとも、余裕だから?前半逃げていたミラー。そのあとは、かなり遅れていました。少しの間、車で後ろについていたのですが、腰が痛いのか何度もサドルから腰を上げ、左右にひねっていました。「もう、リタイアしちゃうのかな?」ってくらいだったけど、無事24分50秒遅れで最後の集団でゴールしていました。でも、この先大変そうです。最後は不運に見まわれたバッソ、ファッサボルトロのマッサー、中野さんの話によると、今一番チームで調子がいいそうです。今後の活躍が大いに期待される選手なので、注目してみてくださいね。
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