【モンヴァントゥーを制したのは、パンターニだった】

 心配されていた天気も、今朝は晴天だった。スタート5キロ地点でフォイクト(ドイツ、クレディアグリコル)がアタックをかけ、集団のスピードが上がる。10キロ後に吸収され、40キロ地点でアニョルット(フランス、AG2r)がアタックする。エルベ(フランス、ポルティ)、ヴィノクロフ(カザフスタン、ドイツテレコム)、ボテロ(コロンビア、ケルメ)などが加わり、9人の先頭グループができる。それを追って、USポスタルチームが加速したため、集団はいくつかに分裂した。ゴール58キロ地点で逃げる先頭グループとアームストロング(アメリカ、USポスタル)のいる集団の差は4分50秒開いた。

 最後の難関、標高1912mの山、モンヴァントゥーのふもと(ゴール21キロ手前)で、先頭グループと集団との差は1分35秒に縮められていた。ハミルトン(アメリカ、USポスタル)が加速し、集団をふるい落とした。そのあと、リビングストン(アメリカ、USポスタル)が変わって集団を引き、アームストロング、パンターニ(イタリア、メルカトーネウノ)、ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム)、ヴィランク(フランス、ポルティ)、ヴィノクロフ、ボテロなど9人の先頭グループが形成される。

 先頭グループは、ウルリッヒが引いて上る。そのあとパンターニがアタックし、グループから抜け出る。この加速に、ヴィランクは遅れだす。アームストロングもアタックし、パンターニに追いつくが、パンターニが逃げ切り勝利をおさめた。

 マイヨジョーヌは変わらず、アームストロング。

  第12ステージ            カルパントラス〜ル・モンヴァントゥー 149km 
1. パンターニ(イタリア、メルカトーネウノ) 4時間15分11秒
2. アームストロング(アメリカ、USポスタル)     同タイム
3. ベロキ(スペイン、フェスティナ) 25秒遅れ
4. ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) 29秒遅れ
5. ボテロ(コロンビア、ケルメ) 48秒遅れ
  総合成績  
1. アームストロング(アメリカ、USポスタル)      39時間24分30秒
2. ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム)      4分55秒遅れ
3. ベロキ(スペイン、フェスティナ)           5分52秒遅れ
4. モロー(フランス、フェスティナ) 5分18秒遅れ
5. ベルトラン(スペイン、マペイ) 5分21秒遅れ

 

【CHIHOのちょっとした話】
 木が生えない石の山モンヴァントゥーに行くのは初めてで、私にとっては今年のツールで一番楽しみなステージでした。風は強かったのですが、朝から晴天で絶好の観戦日和。沿道にはあふれんばかりの人たちがいて、雨のオタカムとはえらい違いでした。あ〜、こんなことならヴァントゥーを歩くんだった…しかし、山の上はむちゃくちゃ寒くて風も強く、車でよかったなぁ〜なんて思ってしまいました。ヴァントゥーはプレスカーとは言え車の規制が厳しいので、私たちは頂上へは行かずに3〜4キロ手前に車を止めて見ました。全部に木が生えていないのかと思っていたのですが、ふもとの方は木があって、頂上手前6キロくらいから、白い石ばかりの山肌でした。あんな風の寒い中、選手はよく走るなぁと思ったヴァントゥーでした。(あ〜、時間がないのでおしまい)

 

後ろに見える、展望台の方がゴール地点。
(ヴァントゥーにて Photo;Chiho)


 


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