【パンターニ、アルプスも制す】
本日は、気温19℃という肌寒い中スタートし、最初の超級カテゴリーのガリビエ峠の頂上では4℃と、このレース一番の寒さとなった。この峠の下りで、コメッソ(イタリア、サエコ)が先頭に立ち、独走で次のテレグラフ峠を超え、ヒメネス(スペイン、バネスト)、オチョア(スペイン、ケルメ)など7選手が20秒遅れ、マイヨジョーヌの集団が40秒遅れで通過した。
7選手は先頭のコメッソに追いつき、84キロ地点では、集団との差が5分15秒開く。ここから、フェスティナ、テレコムチームが集団のスピードを上げ始める。マドレーヌ峠で逃げたうちの数選手は遅れだし、先頭はレッリ(イタリア、コフィディス)、オチョア、ナルデッロ(イタリア、マペイ)、ヒメネスの4選手となった。
この峠で集団はばらけ、45秒遅れでボッテロ(コロンビア、ケルメ)、1分20秒遅れでアームストロング、ヴィランク、ウルリッヒ、エスカルティン、パンターニなど有力選手の集まったグループが通過した。
オチョアが追いかけてくるボッテロを待ち、ゴール48、5キロ手前で、先頭グループは5選手となった。
マイヨジョーヌの集団と4分10秒差を広げて、先頭のグループはゴール22キロ手前、最後の山クールシュベルを上りはじめる。グエリーニ(イタリア、ドイツテレコム)が、集団から飛び出し、ゴール14キロ手前でパンターニがアタック!見る見るうちに、先頭を独走していたヒメネスを追い越し、ゴールを目指す。マイヨジョーヌのアームストロングもパンターニに追いつくことはなく、他の選手をものともせずゴールした。
第12ステージ、すでにモンバントゥーの山で勝利したパンターニは、これで2勝目となる。マイヨジョーヌのアームストロングは、パンターニから50秒遅れでゴールしたが、総合成績は変わらず。
総合2位だったウルリッヒは、このステージでまたアームストロングに差を開けられてしまった。
第15ステージ ブリアンソン〜クールシュベル 173、5km | ||
1. | パンターニ(イタリア、メルカトーネウノ) | 5時間34分46秒 |
2. | ヒメネス(スペイン、バネスト) | 41秒遅れ |
3. | エラス(スペイン、ケルメ) | 50秒遅れ |
4. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 50秒遅れ |
5. | ナルデッロ(イタリア、マペイ) | 1分遅れ |
総合成績 | ||
1. | アームストロング(アメリカ、USポスタル) | 66時間38分09秒 |
2. | ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) | 7分26秒遅れ |
3. | ベロキ(スペイン、フェスティナ) | 7分28秒遅れ |
4. | モロー(フランス、フェスティナ) | 8分22秒遅れ |
5. | エラス(スペイン、ケルメ) | 8分25秒遅れ |
本日の成績 | 総合成績 |
|
パンターニ(イタリア、メルカトーネウノ) | 1位 |
6位 9分03秒遅れ |
ヴィランク(フランス、ポルティ) | 10位 2分21秒遅れ | 7位 9分57秒遅れ |
ウルリッヒ(ドイツ、ドイツテレコム) | 15位 3分21秒遅れ | 2位 |
ツェーレ(スイス、バネスト) | 106位 35分56秒遅れ | 37位 57分07秒 |
【CHIHOのちょっとした話】
昨日の夜、レースの結果を知ることなく、今日のゴールになっているクールシュベルに着ました。昨夜9時半すぎにガリビエ峠を車で越えたのですが、マイナス3℃で、路肩にはうっすらと雪が積もっていました。ここも夜はすごく寒いですが、太陽にあたれば暖かいです。
今日はゴール1,5キロ手前で観戦したのですが、クールシュベルの峠を上り出してから、観客達が持参している普通のラジオからは、「ヒメネスが先頭で上っています。パンターニが集団から遅れています!」と実況放送。これは、ヒメネスが先頭で上ってくるに違いないと思い、待ち構えていたところ、50メートル先のパンターニファン達がパンターニの歌をうたい始めたのです。なんじゃ?と思ったら、「パンターニがアタックしたぁ!」と騒ぎ出し、近くのイタリア人たちは喜びまくり。その数分後、ピンクのジャージを身にまとったパンターニが、アルプスの雪山とコバルトブルーの空をバックに力強いテンポで上ってきました。
その光景はパンターニファンならずとも、うっとりとするほど印象的でした。皆さんにお伝えできないのが本当に残念です。デジカメで撮っていれば、少しはこの感動を伝えられたかもしれないのに…
明日は、2度目の休息日です。なにしよ〜かな?あっ、仕事…
今日は、青い空と白い雲と山でした。前モンクティエ、後ロバン(多分ね) (クールシュベルにて Photo:Chiho) |
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