2004


過去のLe Journal / Top


JEUDI 9 DECEMBRE 2004

【プロツール19チーム、27レースで決定!】
 11月30日、UCIはプロツール入り19チームを発表した。加入を見送っていたフォナックを正式に外すことを決定した。22日にUCIとチームとの最終的な話し合いが行われたが、ドーピングに引っかかった選手が多いこと、WADA(世界アンチドーピング機構)とIOC(国際オリンピック委員会)が行った血液ドーピング検査で陽性が出たにもかかわらず、チームはハミルトンとペレスをすぐに解雇しなかったこと、この検査の信憑性に欠けると言ったことなどがあげられ、チーム責任者のアンチドーピングに対する態度が真摯でないとの理由で、プロツール入りは却下された。
これに対しチームは、来年まで契約があったハミルトンを11月25日に解雇した。ペレスは今年までの契約なので、継続されていない。フォナックは最後の手段として、スポーツ仲裁裁判所に訴えを起こすことができる。
 フォナックの他にもAG2Rとミスターブックマーカーがプロツール入りを希望したが、両チームとも資金が不十分であり、チームの選手たちがプロツールのレベルではないと判断され、プロツール入りは果たせなかった。
 結局、20チーム枠あったプロチームは19チームで決定となった。

 倫理やドーピング問題の面で、規定がはっきりされていないとプロツール入りを渋っていたグランツールの主催者(ASO、RCS,ユニビュプリック)だったが、12月1日にプロツール入りを承諾した。来年のプロツールに指定されたレースは、GPウエストフランスが追加され、27レースとなる。


【決定したプロチーム】
クイックステップ
ダビタモン・ロット(旧ロット・ドモ)
CSC
バレアレス
リベルティセグロス
エウスカルテル
ソニエルデュバル
コフィディス
ブイグテレコム(旧ブリオッシュ・ラブランジェール)
エフデジュ
クレディアグリコル
ゲロルシュタイナー
Tモバイル
ドミナヴァカンツェ(旧ドミナヴァカンツェとデナルディ)
リクイガス(新規チーム)
ランプレ・カフィータ(旧ランプレと旧サエコ)
ファッサボルトロ
ラボバンク
ディスカバリーチャンネル

*CHIHO*
 やっとグランツールが、プロツール入りを決定しました。でも、ツールを主催するASOの社長は、まだプロツールのコンセプトに納得がいかないようで、この先どうなるか不安定なまま始動されそうです。ほとんど4年間は、プロツールに出場できるチームが限られてしまうわけで、UCIはロードレースを世界的に発展させるためと言っていますが、実際はどうなるのか?レースやチームは決まりましたが、ルールやポイントなどの詳細はまだ発表されておらず、本当にうまくいくのか、疑問な点もいくつかあります。
 グランツールやクラシックレースなど、見る側にとっては知ってるチームが出て、選手名も覚える数が減って分かりやすくなる利点もあるのですが、トッププロチーム以外の選手、特にそれ以外のチームは脚光を浴びることは難しくなってしまうので、難しい問題ですね〜。

SAMEDI 20 NOVEMBRE 2004

【フォナック、プロツール見送られる】
 13日、UCIはドーピング問題が取りざたされているフォナックのプロチーム入りを保留することを発表した。フォナックは8月にオスカー・カメンツィンがEPO使用で、9月にタイラー・ハミルトン、10月にサンティアゴ・ペレスが、どちらも輸血による血液ドーピングで陽性反応を示し、計3件のドーピングが発覚している。
 カメンツィンは使用を認めて即解雇されたが、ハミルトンとペレスは無実を主張しており、チームは新システムのドーピング検査であるため、検査の信憑性に欠けるとの理由で、この2人について解雇には至っていない。現在、チームはこのドーピング検査の欠陥点について調査している。
 22日にUCIとチームとの最終的な話し合いが行われるため、フォナックが正当な理由を提示するか、2人を解雇すれば、プロツール入りもありえるかも知れない。
 この結果、暫定的に決まっていた20チームのうち19チームが、プロチームとしてプロツールへのライセンスを取得する許可を得た。ライセンスは最高4年間取得できるが、年間登録費もかかるし、プロツールの将来性がまだ見えない理由もあってか、ランプレ・カフェッタ(旧ランプレ&サエコ)は3年、Tモバイルとバレアレス・バネストは2年、ファッサボルトロは1年のみの登録となっている。プロチームの正式発表は12月2日に行われる。

*CHIHO*
 ファッサボルトロは、プロツール入りを渋っていたチームの一つで、ライセンスもとりあえず1年だけのようです。来年から始まるプロツールですが、3大ツールの主催者がプロツールのレース入りをまだ拒んでおり、今だ不確実なままです。ツール・ド・フランスのASOが主催するパリ〜ニースとか、ジロ・デ・イタリアのRCSが主催するミラノ〜サンレモなどもまだ入っていないため、当初プロツールとして26レースがあがっていたのに、まだ15レースしか登録されていません。ここで、おさらい。プロツールになると、プロツールとして認められたレースに、プロチームは必ず出場しなければならず、その成績によってポイントがつきます。だから、3大ツールが加わらなかった場合、一体どうなるんでしょうね?
 プロツールについて、詳しくは27日にニ(エイ)出版から発売される「世界のロードレースが楽しくなる本2004」に書いているので、見てください。

MARDI 02 NOVEMBRE 2004

【別府史之選手がディスカバリーへ】
 アームストロングが所属するディスカバリーチャンネル(現USポスタル)へ別府史之選手の移籍が決定した。来季からツール6連覇のスーパースター、アームストロングと一緒に走る。来シーズンはサボルデッリやポポビッチもディスカバリーで走ることになっており、別府選手はチーム26番目の選手となった。来季から始まるプロツールのチームなので、ビッグレースの出場もありえる。
詳しくは、 をご覧ください。

*CHIHO*
 今世間ではバスケットの田臥勇太選手のNBA入りが騒がれていますが、それと同じくらいビッグなニュースです。マルセイユのクラブチームで走っていたこともあり、フランスのネットでも、別府選手のニュースが載っていました。海外のプロチームに入るだけでも大変なのに、なんとアームストロングの所属するチームですよ。これ以上、すごいチームはないかも?まだ若いので色々勉強して、数年後にはグランツールで完走できるような選手になってくれることを期待しています。

LUNDI 11 OCTOBRE 2004

【パリ〜ブールジュ、ピノーが制す】
 10月7日に196.5km間で行われたパリ〜ブールジュで、レース中盤の101kmでJ・ピノー(ブリオッシュブランジェ)がアタックをかけ、8人の逃げグループが形成された。一人脱落し、7人となった先頭グループは、100km近く逃げ切り、最後はゴールスプリントへ。ピノー(ブリオッシュブランジェ)とエルミガー(フォナック)との勝負になり、写真判定の結果、ピノーが勝利し、3位にD・レベリン(ゲロルシュタイナー)が入った。
ピノーは、10月24日宇都宮で行われるジャパンカップ出場リスト選手の一人。世界選手権では、フランス人としては1番の32位の成績をあげており、ジャパンカップでの走りも期待される。

*CHIHO*
 ニュースが遅いぞとか、この記事どこかで見たぞと言う方は、なかなかの自転車通です。まずCyclingWebにニュースを送り、その後向こうで校正をへて、やっとUPされます。それから、ここでUPするので、同じ記事&ニュースが古くなると言う次第です。じゃあ、UPしなくても・・・とは思うのですが、おまけ情報もあったりするので、時々覗いてみてね。
 さて、あと2週間でジャパンカップです。今年もクーネゴが来るそうで、楽しみです。去年は普通の選手でしたが、今年はなんてったってジロ優勝選手ですから、去年とは同じクーネゴでも全く注目度が違うわけです。そんな選手が、わざわざ日本まで来てくれるなんて感激!
 クーネゴも注目ですが、私的にはフランス選手の応援をしないわけにはいけないので、ジェローム・ピノーです。レキップ紙にも、「パリ〜トゥール、そしてジャパンカップだ!」と書かれていました。ウォルター(・ベネトー)も頑張ってくれるかな?フランク(・ルニエ)は、山は得意じゃないから無理だと思うけど。頑張れ〜ブリオッシュ!

MARDI 05 OCTOBRE 2004

【世界選手権ロード結果】
 10月3日、イタリアのヴェローナで行われた世界選手権のロードは、ゴールスプリントに持ち込まれ、バルベルデの完璧なアシストを得たフレイレが、E・ツァーベル(ドイツ)やオグレディを交わし、3度目の世界チャンピョンを手にした。2位にはツァーベル、3位にはパオリーニ(イタリア)が入った。オグレディは惜しくも4位。

優勝したフレイレは、「残り5周でアレハンドロ(・バルベルデ)と話をして、彼も調子がいいと言うので、最後協力しあうことを決めた。このチームは、僕だけのものではなかった。バルベルデも今日は勝つことができたんだ。彼は完璧に僕を引いてくれた」とバルベルデに感謝し、後半レースの主導権を握り集団を引いてくれた全てのチームメイトにもねぎらいの言葉をかけた。

 世界戦で3勝あげた選手は、過去にメルクス(ベルギー)、ファンステンベルゲン(ベルギー)、ビンダ(イタリア)の3人しかおらず、メルクスに並ぶ記録にフレイレの感激もひとしおだった。

 優勝最有力候補だった金メダリストのベッティーニは、ひざの痛みのため途中で棄権してしまった。原因は、パンク修理をして再発進した時に、自ら車のドアに自分のひざをぶつけてしまったと、ベッティーニはイタリアのテレビで話した。

このレースの実況

*CHIHO*
 昨日TVE(スペインチャンネル)のニュースで、3日夜のフレイレ祝賀会の模様が映ってました。スペインチームのスタッフや選手たちに囲まれ、シャンパンかけはもちろんのこと、フレイレ、なんとパンツ一枚でテーブルにあがって、スピーチしてました。よっぽどうれしかったようです。アシストに徹したバルベルデもご機嫌でした。
 いち、に、さんのグティエレスやパコも映っていて、みんなすごく嬉しそうにはしゃいでました。世界選手権で勝つことが、これほどまでに価値あることなんだな〜としみじみ実感。ツールで総合優勝常連のアームストロングだけど、こんな喜び方してるのかな?
 イチローの喜びダンスに負けないくらいの喜びストリップのフレイレでした。

SAMEDI 02 OCTOBRE 2004

【世界選手権U23結果】
 10月1日、イタリアのヴェローナで行われている世界選手権のU23(23歳以下の選手対象)が行われた。このレースでよい成績を残し、プロで活躍する選手が多い。例えば、97年2位にO・フレイレ(99年と01年の世界チャンピョン)、98年に優勝したI・バッソ(今年のツール総合2位)、その年の3位に入ったクーネゴ(今年のジロ総合優勝)などがいる。プロを目指す若手選手の登竜門となっており、レベルはかなり高い。日本からは、品川選手と別府選手が出場した。

 14.75kmを12周する177kmのコースは起伏があり、6.1km地点にあるトリチェーレの上りが選手たちを苦しめた。結局171人出走し、完走できたのは84選手のみ。レースは、ビスコンティなどイタリア勢が果敢な走りを見せるが、11周目トリチェーレの上りで、シウトソウ(ベラルーシー)とポッゾヴィヴォ(イタリア)の逃げが決まる。ラスト周回でシウトソウがアタックをかけ、ポッゾヴィヴォは全くついて行けず、シウトソウが2位に1分1秒差をつけてゴールした。2位にT・デッカー(オランダ)、3位にクリステンセン(デンマーク)が入った。優勝したシウトソウは現在イタリアのレースで走っており、イタリア語も話せるようだ。2位に入ったデッカーは、27日に行われた世界戦TTでも2位になっており、2つめの銀メダルとなる。現在、ラボバンクのアマチュアチームで走っており、これからの活躍が大いに期待される選手の一人だ。

 日本勢は品川選手が8周目でリタイアとなったが、別府選手は2分40秒遅れの集団でゴールし29位と健闘した。

*CHIHO*
 別府選手、29位おめでとうございます。夜、Cycling Webのテキスト実況を見ながら、フランスのテレビの音声だけでレースの実況を聞いていたのですが、レース後半で「フミユキ・ベップ」と紹介されていました。テレビの画面にでも映ってたのかな?日本人が紹介されることなど、あまりないので、すごくうれしかったです。このような世界大会で日本人の名前を紹介してもらえるような走りを今後も期待したいです。

2004年 8月・9月
【世界選、個人TTはロジャースに】
【世界選手権個人TT】
【ウルリッヒ、世界選TT断念】
【タイラー・ハミルトン、ドーピング問題の経過】
【キルシプー移籍!】
【プロツール残るは1チームのみ】
【ヴェルタ始まる!】
【チューリッヒ選手権はフレチャが獲得!】
【男子タイムトライアル、実況風結果】
【女子タイムトライアル結果】
【もうすぐ男子タイムトライアル】
【女子ロードレース結果】
【もうすぐロードレース】
【アテネ開幕、明日ロードレース】
【ブリオッシュ・ラブランジェールがブイグ・テレコムへ】
【カメンツィン、薬物陽性でオリンピック出場権剥奪】

VENDREDI 27 FEVRIER 2004 【ツールのワイルドカード発表】


過去のLe Journal

Top | HISAKI's | Profile | Mail

Copyright © 2004 Chiho IWASA